
1. 仕事の意味を考え、周りをよくみること
フジタ動物病院 瀬賀夏実
動物看護師として勤務してはや11年が経とうとしています。私は、毎日の業務の中で常に2つのことを考えて仕事をしています。それは、「すべてのことに意味がある」ということと「周りをよくみて行動する」ということです。
動物病院に入社して1年目の頃、さまざまな仕事の中で動物の治療や看護とは関係のない納品物の整理や掃除などの業務が多くありました。毎日、時間に追われ、なぜ動物看護師なのにこの仕事をしなければならないのかと悩んだこともあります。しかし勤務3年目頃からこの仕事を行う上で今までしてきたことには大きな意味があり、その結果、自分自身が成長させていただけたことを実感しました。動物病院における多くの業務を行うには、何にどのくらいの時間がかかるのか、何が優先なのか、どのようにすれば時間内に効率よく実施できるかということが身についてきたように思えます。具体的には、日常業務における掃除や整頓をする中で清掃が行き届いているか、業務に必要な物品が適切な場所に戻っているかなどを気に掛けることができるようになりました。
2つ目に特に日常診察において獣医師の動きをしっかり見るように心掛けるようにしています。獣医師は今、何を思い、次にどのような治療や処置を行おうとしているのか、それには何が必要でどのようなことをすれば獣医師がスムーズに仕事が円滑に進むのかを一人一人の獣医師の癖ややり方を考えて行動するようにしています。さらに診察や待合室の状況、他の愛玩動物看護師や受付状況をみながら、どこかで滞りが出ていないかなど常に周りをみて円滑に業務を進めていけるよう心掛けるようにしています。
これらのことは、飼い主様の表情や気持ちの変化ならびに動物の状態の変化を感じとることにも繋がり、今、飼い主様はどのような心情で何を望まれているか、そして私たち動物看護師がどのような行動をとるべきかの判断は、これまでの仕事の意味を汲み取り、周りをよくみることから培われてくるものではないかと思われます。
以上、仕事の意味を考え、周りをよくみて行動することは、動物病院勤務1年目の業務だけに言えることではなく、勤務年数を重ねていく中でも更なるステージにおける業務の意味を考えながら周りをよくみて行動することがきわめて大切なことと考えられます。命の現場で働いている私たちは、動物の病状が悪化することにより時に辛く悲しみの感情にうちひしがれることがあります。そのような時でも、獣医師や飼い主様の気持ちならびに行動をよくみることで、時には悲しみをこらえて愛玩動物看護師として行うべき行動が見えてくるものと思われます。自身がどのように行動するかによりスタッフや飼い主様からの信頼に継がるのではないでしょうか?皆さまもなぜ愛玩動物看護師の仕事を選んだのか?どのような愛玩動物看護師になりたいのか?を常に念頭において、自分の理想とする愛玩動物看護師になってもらいたいと切に願っています。今後も一緒に頑張ってまいりましょう。

